私は元々TRPGをしていた人間で、戦闘といえば数値とダイスが全てを支配するものでした。予想だにしない幸運から凄まじい一撃を繰り出す事もあれば、必殺の強打(※1)で低い目を出し、空振りしてしまうことも。
結果はこのようなダイス運によって左右されると同時に行動による補正(※2)がそれを補い、上手い行動をとった場合には多少悪い目が出たとしても大きく失敗する事は無い、というのも魅力の一つでした。
このような数値とダイスは戦闘をする上で必須、あって当然のモノだと考えていた私は当初ETUDEのような方式を見てひどく驚いたものです。
命中やダメージの度合いの判定をそのプレイヤー自身に任せるというのは、「渾身の一撃」「捨て身の特攻」など演出をする上では効果的ですが、同時に多くの問題点を孕むと考えたからです。
具体的な「問題」については割愛しますが、それは数値が無いからこそ起こる物が殆どを占めています。ではなぜこの形式なのでしょう。
それは結果ではなく、そこに辿りつくまでの「過程」を求めたルールなのではないでしょうか。家庭用RPGゲームは比較的結果を重視する傾向にありますが、それとは逆に、対話を進めながら相手とのやり取りそのものを楽しんでいくのが、このルールの醍醐味なのだと感じました。
「勝つ」事は簡単なのかもしれません。が、戦闘の結果に拘りすぎるとエンターテイメント性を失ってしまうのがこのルールの特徴なのだと思います。
言葉のやりとり。私も見逃しなど多々あって反省材料の一つです。
受け取って、しっかり投げ返す。基本でありながら、一番重要ですね。
さて、あまり偉そうな事を言える身分では無いので、これにて。
※1:強打:
戦闘に関するオプションルール。
クリティカル値やダメージ値に+修正がつくが、回避等に-修正。
※2:行動による補正:
GMはその判断で難易度に応じた修正を加えることが出来る。
どんなに技術があろうと極めて難しいと判断された行動には理不尽な程の-修正が付く。PCの暴走対策の一つ。
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