川崎の男児転落、出頭４１歳男を女性殺人未遂で逮捕へ

　川崎市多摩区の１５階建てマンションで市立中野島小３年山川雄樹君（９）が男に投げ落とされ、殺害されたとみられる事件で、男（４１）が１日朝、神奈川県警多摩署の捜査本部に出頭した。

　男は「子供を投げた」と話したほか、同じマンションで３月２９日に起きた清掃作業員の女性（６８）を襲った事件についても「私がやりました」と認めているという。

　事情聴取の結果、捜査本部は容疑が固まったとして、清掃作業員への殺人未遂と住居侵入容疑で横浜地裁に逮捕状を請求した。雄樹君殺害についても今後、本格的に追及する。

　これまでの調べによると、男は３月２９日午前９時半ごろ、同マンション１階で清掃作業をしていた清掃作業員の女性に対し、「１５階にごみがあるので見てください」などと執拗（しつよう）に誘い、１５階の廊下で突き倒したうえ、■■■抱き上げて投げ落として殺害しようとした疑いがもたれている。

　捜査本部は３１日、この事件の際、防犯カメラに映った、同マンション横の自転車置き場前を走り去る男の映像を公開。男は出頭時には眼鏡をかけていなかったが、この映像と似ており、「新聞を見て出頭した」と話しているという。

　雄樹君は３月２０日午後０時５０分ごろ、マンションから転落して死亡した。１５階の廊下には雄樹君のランドセルが残されており、手すりに指紋が残されていないことなどから、投げ落とされるなどしたとみられている。

　エレベーター内の防犯カメラには、１５階で降りた雄樹君の後を追うような男の姿が映っており、映像の特徴などから清掃作業員の女性を襲った男と同一人物とみられていた。